税理士の経営・財産・相続トピックスVol.036「無駄遣いと投資」
景気が悪くなると「K」の支払が減ります。交際費、交通費、研究費、開発費、研修費、広告費・・・。景気が良くなると増えるかというと最近はそうでもなくて、新地は相変わらず元気が無さそうです。祇園は観光客もあるので見かけは良いかも知れません。
一方、開発費・研究費がない企業は、衰退の代名詞のようなものです。医療機関では、開発費や研究費と言われても、なかなかイメージは涌かないかもしれません。医療法人で開発費や研究費が計上されているところは、かなり先進的にチャレンジされているところでしょう。
研修費は、積極的に使っている医療機関は多数あります。医療系技術職の医師・看護師・技術職の方々は、能力向上に高いモチベーションがあります。給料や賞与だけでモチベーションを上げ続けていくには限界があります。しかし、学会参加、発表、研修等々、外で学ぶ機会を増やすことは給与による効果とは違う効果があります。医療機関で研修費が多いことは理にかなっています。
いかに創造的な活動をしているかが現れるのが開発費、いかに育成にチャレンジしているかが現れるのが研修費、ここにも決算書の表情が現れそうです。もっとも、無駄と投資は紙一重です。開発費・研究費・研修費は、結果を出してこそ、投資と言えます。
(2016年9月1日 税理士法人日本経営 代表社員税理士 丹羽修二)
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